人事評価面談は、評価結果を伝えるだけの場ではありません。
自己評価と一次評価の違いを確認し、評価の根拠や背景について認識をすり合わせをする。ることで、評価への納得感を高め、次の成長につなげる重要な機会です。
本記事では、評価運用における「振り返り(一次評価)面談」に焦点を当て、面談前の準備、当日の進め方、面談後に行うことを3ステップで解説します。
※目標の達成状況を確認する「中間面談」については前回の記事でご確認ください。

振り返り面談とは?人事評価における目的と役割
振り返り面談は、一次評価の結果を被評価者と共有し、評価の根拠や背景について認識をすり合わせる面談です。この面談は、評価の最終決定を行う場ではなく、自己評価と一次評価を通してお互いの視点を理解し、評価プロセスへの納得感を高めることを目的としています。
振り返り面談の目的
評価結果の共有と相互理解の深化
振り返り面談は、評価者と被評価者が評価結果とその背景をすり合わせる場です。一次評価を伝えるだけではなく、評価に至った理由や基準、考え方を具体的に説明します。加えて、被評価者自身の自己評価の背景も確認することで、双方の理解を深めます。こうした共有プロセスが、被評価者の評価に対する納得感の醸成に繋がります。
評価フィードバックに向けた基盤づくり
振り返り面談で評価者と被評価者の認識を揃えることで、次に控える「評価フィードバック面談」をより有意義なものにできます。そして、フィードバックの納得感を高めるための基礎づくりのフェーズともいえます。
振り返り面談での効果的な3ステップ
振り返り面談を効果的に進めるための基本的なプロセスとポイントをご紹介します。
※この進め方はあくまで一例であり、各組織や被評価者の状況に応じて調整するようお願いします。

【1】事前準備:自己評価の確認と評価者の評価記入
振り返り面談の効果を高めるためには、双方の準備が欠かせません。
評価者の準備
評価者は、目標設定や中間面談で確認した内容をもとに、被評価者の達成状況とその要因を評価を記入します。特に被評価者が自己評価で記載した点(例:評価者の評価とのギャップが大きくなりそうな項目、特に強化すべきポイント)を明確にしておきましょう。なお、評価の客観性を保つため、評価者の評価記入は被評価者自身の自己評価を確認する前に準備しておくことが推奨されます。
※こちらの記事でもあるよう、日ごろから被評価者の働きぶりを見ておくことをお勧めします。
被評価者の準備
被評価者には、事前に自己評価を記入し、提出してもらいましょう。各目標や評価基準に基づいて、自身がどの程度達成できたかを振り返り、根拠や背景を振り返るよう依頼しておきましょう。
※どのような内容を書いたらいいかわからない方はこちらの記事もご覧ください。
【2】面談当日:評価結果の共有と背景の理解
振り返り面談の真髄は、評価結果の共有と、評価に至った背景の理解を深めることにあります。以下の流れを参考にしながら取り組んでみてください。
面談の目的を共有する
振り返り面談は、「最終評価を決定する場ではなく、自己評価と一次評価の内容や背景を共有して認識合わせをする場」であることをはじめに共有しましょう。「評価期間における実績や行動に対するフィードバックであること。そして、被評価者の成長を支援するためのプロセスであると明確にすることで、面談への理解が深まりやすくなります。

自己評価の共有
被評価者に自己評価(評価内容や達成基準、評価の根拠と背景)について説明してもらいます。評価者は途中で口を挟まず、まずは最後までしっかりと話を聞く姿勢を示します。その後、評価の背景や達成基準について必要な確認事項があれば質問を行いましょう。
評価者からのフィードバックと認識のすり合わせ
評価者が被評価者の実績や行動についてどのように評価しているかを伝えます。特に自己評価と差がある項目についてその理由や基準を丁寧に説明しましょう。この際、評価者が評価に込めた期待や背景も伝えることで、被評価者が納得しやすくなります。また、被評価者自己評価との違いが生じた場合は被評価者に確認し、認識を合わせていきます。
このすり合わせを通じて被評価者の理解が深まり、最終的な評価決定に向けた準備が整えられます。最終評価は評価会議で決定しますが、この面談で話し合っことが被評価者の納得感に大きく寄与します。

面談内容の振り返りと次回フィードバックに向けた確認
面談の最後に、話し合った内容(同じ認識に至った点や評価者に確認したいこと)を整理します。被評価者の疑問が解消されるまで向き合うことで、被評価者の理解が深まります。また、併せて次回の評価フィードバックの時期や方法についても伝えておくと良いでしょう。
【3】面談終了後:認識のギャップや相談事項の整理
振り返り面談での確認事項や被評価者の自己評価の背景は、最終的な評価の精度を高めるためにも記録しましょう。
認識ギャップの記録
振り返り面談で確認された、被評価者と評価者間の認識の違いについて記録します。この記録は、評価会議で他評価者と話し合う際の重要な参考資料・ケーススタディになります。
評価会議での相談事項の整理
振り返り面談で把握した評価に関する課題や未解決の内容についてまとめましょう。評価会議で他の評価者と相談するためです。この段階で論点を整理しておくと、評価者が会議での議論を通じて評価眼を養っていけます。そして、より公正で透明性の高い評価に繋げられるようになります。
振り返り面談を成功に導くための必須チェックリスト
面談前後に以下をチェックしましょう。

まとめ
振り返り面談は、評価プロセス全体への納得感を高めるための大切な場です。
自己評価に対するフィードバックを通じて、被評価者自身がこれまでの行動や成果を振り返ることで、自己理解や今後の成長につながります。また、評価者と被評価者が評価の背景や認識を丁寧にすり合わせることで、その後の評価フィードバック面談も、より納得感のある場にしやすくなります。
振り返り面談を含む人事評価面談を、単に評価を伝える場ではなく、被評価者の成長を支え、双方の目線を合わせる機会として活用していきましょう。
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↓評価会議について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。


